「昭和のまちのバイローカルムーブメント」がグッドデザイン賞2024を受賞しました〜。
2013年から始めたバイローカルムーブメント。
10年以上継続し、ちゃんと地域を素敵にさせたことが多くの人に認められて、今年は「国土交通省の不動産業アワード優秀賞」「三井不動産POTLUCK AWARDファイナリスト(受賞出来なかったけど!())」とつづき、今回「グッドデザイン賞2024」をいただけたことは本当に嬉しい限りです。
これまであまり賞を受けることは無かったけれど、いくつかの賞を頂き、多くの人に私たちのまちの取り組みを知ってもらえたことは本当に良い経験でした。
さて、バイローカルは、「都市に暮らすものが自らの行動で起こせるムーブメント」だと思っています。
私たちが取り組んだのは、年1回の青空市(去年からは7月のナイトバイローカルも開催)とマップの配布です。とてもシンプルで誰でも出来ることだと思っています。

けど、なんでその取り組みが、まちに大きな変革を起こすことができたのか。最近色々とお話する機会があって、なんとなく思い出したのがリチャード・ドーキンスの利己的な遺伝子です。
超大雑把にいうと、遺伝子は、生身の人間のことなんて、これっぽちも気にしてなくて、ただただ自分自身(遺伝子)が拡散されていくために行動しているというものです。
彼はそれをミームと名付けるのですが、バイローカルムーブメントは、きっとミームだったんじゃないかなと思うわけです。
自分のまちが一番楽しい、自慢できる、友だちを呼びたい。日常の暮らしが一番穏やかで充実していて、幸せに感じる。
そんな想いは、きっと人間の深層心理の中、マーケティング用語だとインサイト(?)としてあって、その潜在的な、気づいていないベネフィットにしっかり刺さったことが、これだけ多くの人の行動を変化させ、まちを変革していったんだと思っています。
いま自分で経営するTHE MARKETでこれを書いていますが、たくさんのお客さんは、99%知っている顔です。だから、ほとんどのお客さんがご近所に暮らす方々です。
このまちはここ10年で自分たちが選んでいる店舗だけで70店舗以上が増え、その半数は飲食店です。THE MARKETは2018年オープンですが、売上は超微増ですが伸びています。
他の店舗もとっても仲良しなので知っていますが、お店のお客さんは地元の人が大半です。
通常市場の大きさ(パイ)が変わらずに、店舗が増えたら、売上が減ると思うんですが、そうじゃない。
つまり、このまちに暮らす多くの人の消費行動に大きな変化があったからこそ、まちが変化したと思います。
大阪市阿倍野区は11万人の人口。
その11万人の内、きっと多くの人が地元で楽しく過ごすほうが自分らしくいられると気づいてしまった。
私たちの運動は、利己的な遺伝子「ミーム」として、多くの人の中で生き続けて、そしてまた多くの人に伝わっていったんだと思っています。
THE MARKETは、素敵な自分たちのまちをもっと素敵にしていくために特別な場所の1つになっていきたいと思っています。
これからもこのまちの仲間とともに、多くの皆さんに喜んでもらえるお店をめざして日々精進したいと思います。
