groceryに春が来た!その2 『海の子かぞく』生ワカメ&生メカブ そして、志摩半島沿岸での現状について

 IkedayaBBQStyle新城です。
この季節だから美味しい!季節の食材の入荷情報をお届けします。

その2『海の子かぞく』生ワカメ&生メカブ

groceryの店頭に並ぶ菜の花や、スナップエンドウ、新玉ねぎに山菜などを見て春を感じれる日々はとても豊かだなーと思う今日この頃。三重県は志摩市で素潜り漁をやっている『海の子かぞく』の玉川さんから天然の生ワカメ&生メカブがやってきます!

サッと熱湯に入れると魔法のように鮮やかな緑になります。 そのままポン酢で食べてもよし、酢の物にするもよし、味噌汁なんかもいいですね! メカブは叩いて叩いて熱々の白ご飯にのせると最高ですね!!

生ワカメ&メカブが食べれるのは漁が始まる3月〜4月のたった1ヶ月間だけなんです! という事で、この時期は週1回くらいのペースで入荷しようと思いますので、生ならではのコリコリ食感で春を感じてくださいーー!!


下処理
①生わかめを食べるには 水洗いして、まな板の上でしぼるように水気を切り、食べやすいサイズに切ります。

②熱湯に入れひと煮立ちさせてざるにあげて水気を切って下さい。わかめを熱湯に入れるとほんの数秒で茶色から鮮やかな緑色に変わります。

※煮込む時間が長くなると緑色から茶色になり、香りもなくなってしまいます。

食べ方
サラダ等はそのままで食べて下さい。
味噌汁等はわかめを入れてからあまり煮込まないで下さい。
しっかりとした歯ごたえのある触感と鮮やかな緑色と磯の香りが楽しめます。

保存
冷蔵庫で3日、すぐに食べない場合は茹でてから冷凍してください!


海の子かぞくさんからのメッセージ

4,5年ほど前から冬のナマコ漁で海に潜ると今まで生い茂っていたアラメがところどころ葉っぱがなく茎だけが残っている状態を目にして異変に気付きました。完全に枯れて死んでしまっているのもありますが、茎の先っぽから新しい葉が生えて復活するのもあります。

それまでは冬の海水温は15℃以下でしたがその辺りから20℃近く高かったりと温かいなぁと感じていました。

志摩半島沿岸は下げ潮(伊勢湾からの冷たい濁った潮)と南潮(ましお、黒潮に伴う南からの温かい潮)が入ってきます。

下げ潮は木曾三川などの川の水が混じった冷たく養分の多い潮でこの潮が海藻類の成長にとても重要です。例年12月ころから3月にかけて沿岸に留まり、それによって海藻は一気に成長します。

しかしその辺りから黒潮の蛇行で沿岸近くまで本流が押し寄せて水温も上がってきました。黒潮の流れはとても強く、本来なら伊勢湾から降りてくるはずの下げ潮を押し上げ、長い間澄んだ温かい南潮が留まりました。他にも様々な要因があるとは思いますが黒潮の蛇行によって海水温が上がったことが大きな要因の一つではないかと考えられます。

適温適時で海藻を含め他の生き物は産卵をしますがこのバランスがおかしくなってきているように思います。

それと黒潮に乗って南方から今までいなかった魚が増えて(特にブダイなどが増えてそれが海藻の新芽を食べてしまう食害)なども原因の一つだと考えられます。

こういった事が志摩半島沿岸での現状です。

海藻が減少することで魚貝類も産卵場所や住処を無くし減っていきます。

先にも書いたように海藻類の成長には下げ潮に含まれる養分が絶対不可欠で、これらの養分は山から海へ流れる川の水が大きく影響しています。養分があまり多すぎでも赤潮などが起きやすくなりますし、バランスが大事なんだと思います。

田畑などでの農薬や化学肥料、私たちが出す生活排水それらはいずれは海へ流れてきます。そういう事を考えるとやはりみんな繋がっています。海から遠く離れて山間部で暮らす人や街で暮らす人、川辺や海辺で暮らす人、みんな繋がっています。

みんなが少しでも身近に感じることができたらなぁと思います。


写真は2021年に、海の子家族さんに会いに行った時のもの。とても美しい海で育っている生ワカメや生メカブを実際に見る事ができました。その際にも海水の温度が上昇している事や稚貝の少なさについてお話されていました。
海も山も里も、皆繋がっていて大切な地球の宝物です。大切に育み、自分たちでできることは何かを考え行動し、感謝して地球の恵みをいただきたいと思います。THE MARKET スタッフ一同より